経糸は織機にかけたとき「綜(へ)」により「うわそ」「したそ」に分かれてかみ合います。その間を緯糸が通るので口空きをよくしなければなりません。そのために経糸に糊付けをします。糊の原料は米の粉であり、それを煮込み糊を作ります。糸に手でまんべんなく糊を付けていきます。
加藤手織牛首つむぎの織機は高機と呼ばれるものを使用しています。「綜(へ)」に通した経糸は、両足交互の足踏みにより「うわそ」「したそ」分かれて口が開き、その中を緯糸を巻いた管を差し込んだ「ひ」が右手の紐の操作により左右に飛びます。「ひ」が1回飛ぶごとに左手で握った「かまち」でうちこみます。両手、両足の力配分、タイミングが牛首紬の風合いを作り出します。